【レビュー】Bose SportEarbodsの感想【比較】

【レビュー】Bose SportEarbodsの感想【比較】

2017年、『SoundSportFree』の発売から約3年の期間を空けて新たに『SportEarbuds』が発売されたました。
同時にノイズキャンセリング対応の『QuietConfortEarbuds』も発売されましたが、この記事ではSportEarbuds』とBoseの初代完全ワイヤレスイヤホンである『SoundSportFree』を比較した記事です

『SportEarbuds』と『SoundSportFree』の変更点

私もBoseの初代完全ワイヤレスイヤホンSoundSportFreeの愛用者でした。
音質はもちろん、バッテリーケースを含めデザイン性にも優れていたので、かなり気に入って使っていました。
今回発売されたSportEarbudsは音質の向上に加えコンパクト化、タッチコントロールの採用などで、激戦化する完全ワイヤレスイヤホン市場に対等に争えるべく進化を遂げて帰ってきました。
特にSoundSportFreeは、当初いくつものメーカーから発売されていた完全ワイヤレスイヤホンの中で特に図体がでかく、そこだけが気になっていたのでコンパクト化された点は非常にありがたいです。


その中でも他に気になった所や、それぞれメリットデメリットがあるか確認していきましょう。
まずは大まかな変更点を表で確認。

SoundSportFreeSportEarbuds
サイズ幅25mm×高さ32mm×奥行30mm幅26mm×高さ1.8mm×奥行2.1mm
重量9g(片側)6.75g(片側)
充電端子microUSBTYPE-C
駆動時間5時間+ケース2回分(10時間)5時間+ケース2回分(10時間)
操作マルチファンクションボタンタッチコントロール
防滴性能IPX4IPX4
対応コーデックSBCSBC/AAC

サイズ比較 大幅なダウンサイジング

左:SoundSportFree 右:SportEarbuds

40%の小型化はSoundSportFreeが大柄なだけあってSportEarbodsは持った時の軽さ、耳に付けたときのコンパクト感は結構大きな差を感じました。
SoundSportFreeを使っていた頃は特に、付けている状態で正面から見た時にイヤホンが大きく飛び出している光景が不自然で、今回のコンパクト化だけでもサイズ感を気にしている人にとっては十分買う価値はあるでしょう。

付けたときの高さが抑えられ、装着時の見た目も非常にコンパクトで自然です。
重量も数値で見ると6.75g9gでわずか数グラムの差ですが、実際に耳で感じる重さは意外とハッキリ感じ取れました。

バッテリーケースも小型化され、SoundSportFreeの丸みを帯びたバッテリーケースのようにちょっとした反動で転がることもなく、安定感もしっかりしています。

音質はメリハリがあり耳が疲れない

音の感じ方は人それぞれですが自分はイヤホンマニア、音質マニアではないので一個人とした意見ですが参考になれば幸いです。


SoundSportFreeでの音の感じ方は、曲のジャンルにより低音がしっかり響くものや、籠った印象に聴こえるジャンルもありました。(ジャンルにより設定が変わるのは当たり前かもしれませんが。)
音楽アプリ側のイコライザーの調整である程度は改善できましたが、全てのジャンルで納得のいく妥協できる設定には至らずでした。


SportEarbudsでは音量に合わせて自動的に低音と高音が最適化されるアクティブイコライザーのおかげで、音楽やビデオなど常にバランスの取れた状態で聴くことができます。
低音はズッシリと、高音はクリアに聞こえ、この小さなボディからは想像のつかない迫力のあるサウンドが楽しめます。
また、珍しくバッテリーが切れるまでぶっ続けで5時間の使用をしましたが、耳も疲れることなくストレスは皆無でした。

バッテリーはクイックチャージに差があり

バッテリー持続時間は両者共にイヤホン本体で5時間の再生、バッテリーケースで本体2回分の充電が可能です
イヤホン本体とバッテリーケースがどちらも満充電の場合は合計15時間の再生が可能ということになります。


ただ一点改良点があり、SoundSportFreeのクイックチャージが15分の充電で45分再生に対して、SportEarbudsは15分のクイックチャージで2時間の再生が可能になっています。
この1時間15分の差は大きく、単純に駆動時間だけではなく気持ちにも余裕がもてるので、クイックチャージ時にいつ充電が切れるかヒヤヒヤする心配もないですね。

操作性は人により好みは分かれる

SportEarbudsから物理キーは廃止されタッチコントロールのみになりました。
タッチコントロールになったことにより、SoundSportFreeから比べると操作可能な項目が減ったことがデメリットと言えます。
尚、前作同様設定には専用アプリをダウンロードする必要があります。

SoundSportFreeSportEarbuds
再生/停止
ボイスコントロールの起動
曲送り
曲戻し×
ボリューム調整×

SoundSportFreeでは曲送り曲戻しやボリューム調整が可能ですが、SportEarbudsでは曲戻しとボリュームの変更ができない仕様になりました
基本的にはスマートフォンとBluetooth接続で使用するので、スマートフォンが側にある前提なので必要ないと言えば必要ないですが、トイレに行った時や少しスマートフォンから離れる場合には手元で操作ができないもどかしさを感じるかもしれません。
ウェアラブルデバイスの普及によりスマートウォッチ側で操作も可能なので、完全ワイヤレスイヤホンもデジタルシフトしていると捉えることもできますね。


SportEarbudsはタッチによる操作の他に装着検知に対応しているので、右イヤホンを外した時に停止、再度装着で再生という使い方もできます。
左イヤホンはショートカットの割当が可能で、ダブルタップ時に曲送りかバッテリー残量の確認の2種類が選択できます。
慣れないうちは、イヤホンのポジション調整をしていると誤タッチで曲送りしてしまったり、Siriが起動したりします・・・。


Bluetooth接続のボタンは、SoundSportFreeのようにイヤホン本体側ではなく、充電ケース側にボタンがあります。
なので、再生端末を切り替える場合は一度充電ケースにしまってからボタンを押す必要があるので、少し不便だと感じました。

かといってSoundSportFreeの操作性が優秀かというとそうでもなく、こちらの物理キーはめちゃくちゃ硬くて押しにくいと有名です。
曲送り曲戻しの際に物理キーを用途に応じた回数連続で押す必要があるのですが、硬すぎてうまく押せないのです。
結構指が痛くなるくらい強めに押さないといけません。
ここも慣れだと思いますが、トータルでどちらが自分に適しているかよく判断した方が良いかもしれません。

SoundSportFreeの物理キー

防滴仕様は変更なし

どちらも防滴仕様であり、防水仕様ではありません。
汗や雨に有効であり、シャワーや水泳などの水につけ込むことは推奨されていません
新しく防水性能は向上すると思いましたが、恐らく音質に影響が出るのでIPX4に留まったということでしょうか。

対応コーデックの追加

新たに対応コーデックがSBCに加えAACに対応しました。
コーデックとは、主にBluetoothで音声を送信する時にそのままのデータ量では大きいので、音声を圧縮して送信する方法です。


AACはSBCよりも遅延が少なく、音質の変化も少ないためSBCより音質が良いと言われています。
しかし、イヤホン側がAAC対応であれば送信側の端末もAACに対応している必要があります。
ほぼ全てのイヤホンはSBC対応なので、お互いがAAC対応していない場合はSBC接続による通信になります。

まとめ

SoundSportFreeから乗り換えたわけですが、総じて言うと乗り換えて良かったと思いました。
なんと言ってもAACへの対応とダウンサイジングが大きな決め手となりました。


操作性の制限に仕様変更が見られましたが、正直残念なところでもありますがそこは次回作に期待しようと思いました。
もどかしさはありますが特にめちゃくちゃ不便というわけでもないですし、なによりそれ以上に音質、サイズ、つけ心地に満足しているので不満点はカバーできていると思います。
イヤーピースは初代と比べると非常に柔らかく出来ていて、この柔らかさも付けていて疲れない要因になっています。

遅延に関してはSoundSportFreeの時点で若干は遅延はあるものの、ほぼ気にならない程度だったので、今作も全く気になりませんでした。(iOS Amazon Primeビデオアプリにての感想)

他にはSoundSportFreeで気になっていた『自然放電』ですが、こちらは今後様子を見て加筆する予定です。
SoundSportFreeは満充電でも1週間ほど放置すると、イヤホンとケースの充電がカラになっていました。
少しでも改善されていることを願います。

他にご質問などあれば、お気軽にメッセージください。


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